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(税込定価\2,520 / UKPR-6018)
 1. ケサラ
 2. グレイハウンドバス
 3. マウンテンバイク
 4. カントリーボーイ
 5. ヘブンズブルース
 6. 雨上がり
 7. ハロー
 8. ソウル
 9. ミラクルマン
ケサラ
4、5年くらい前、教徒の実家で両親のレコード棚をあさっていたときに手にした越路吹雪のアルバムのなかにこの曲が収められていた。聴いてみたらピンとくるものがあったので岩谷時子の訳詞を勝手にアレンジしてライブで歌うようになった。元々はイタリアのカンツォーネの曲。
ライブでの人気が高く、自分でも思い入れの強い曲だったので、やっと録音できたという感じ。
最近の僕のライブレパートリーの中では相当に重いナンバーになってきている。この時期を逃していたら録音されることもなかったかも。
グレイハウンドバス
今でもアメリカ大陸を横断しているバスの名前。グレイハウンドって猟犬という意味だそう。そのかっこいい響きに想像力を駆り立てられて、乗ったことも見たこともないのに曲にしてしまった。
昔のブルースの歌詞にも出てくることがあるので、ブルースの曲詞を想像する人がいそうだけれど、曲詞はなぜかクルトワイル的だったり、シャンソンぽかったりする。
最近、実際にグレイハウンドバスに乗ったことのある知り合いから、僕の曲のイメージとは全然違うというクレームがきたのだけれど、当然なんだよね。
マウンテンバイク
僕がソロ活動と並行してやってるトリオバンド、ザ・ヘツルのレパートリー。
バンドではジャズファンク的なアレンジだけれど、この弾き語りではニューオリンズ風味が加わってる。
歌はトーキングブルースやラップの影響が強いかな。
洒落ていて、ちょっと土臭いという感じ。土着の匂いを残した都市生活者、あるいは都会と地方を往来する旅人っていうイメージの表現ができたらなと、最近考えたりしてる。
カントリーボーイ
このアルバムに収録したナンバーの中で最も古いナンバー。'92年の作品。
曲詞のネタはランディー・ニューマン。ピアノの弾き語りというアルバムのコンセプトにピッタリのナンバー。
大阪に住んでいた頃に出会った、不器用ですぐにこんがらがってしまうホーボー希望者達のことを思って作った。
ヘブンズブルース
最近、弾き語りのピアノで多用する、左手が4ビート調に8分音符でランニングし続けるアレンジはこの曲から始まっている。
クールにグルーヴさせるのに有効だ。口笛でも吹きながらブルースと付き合っていけたらいいと思う。この曲ではそんな気分を出したかった。
雨上がり
人間の中からネガティブな感情が完全になくなることはないと僕は思っている。
45%のネガティブと55%のポジティブでいいんじゃないかと誰かが書いているのを読んで、救われた気分になったことがある。
このナンバーはネガティブがポジティブに昇華されていくプロセスを歌っているとも言えるかもしれない。
僕にとってのブルースミュージックとは例えばこういう曲のことだ。このアルバムの中では一番ポップなナンバーだと思う。誰かカヴァーしてくれないかな。
ハロー
この曲を完成させた'96年あたりを境にして僕の曲詞はかなり変化し始める。
ロックやブルースのフォーマットから離れて音楽的にはより多彩に、洗練の方向に向かい始める。
この曲ではそれまでの僕の楽曲には見られなかったコードワークやアレンジがなされている。
当時よく聴いていたバカラック(彼のナンバーを黒人ソウル系の歌手が歌っているのが特に好きだった)やトッド・ラングレンの影響があったかもしれない。
最近では洗練の果ての野性を感じさせるような表現ができたらと思っている。
ソウル
この曲は祈り。歌いながらふと、思い入れのある誰かのことを思い出したりすることがある。
この曲を作った時にはマーヴィン・ゲイやカーティスの曲詞のアレンジを意識していたのであまり弾き語りのイメージはなかった。
機会があればまたバンドをつけてアレンジしなおして再録したいと思う。
ミラクルマン
憧れのジェリーリールイス・スタイルのロックンロールナンバー。
アマチュアの頃にやってたバンドでよく「火の玉ロック」を演奏してた。ジェリーのビデオを観てアクションを研究したりもした。彼の真似をしてピアノの上で踊ったらお店のスタッフにひどく怒られたなぁ(今はなきパワーステーション)。